宿泊予約エンジン（システム）は、ホテルや旅館の運営を効率化できるツールです。予約受付の効率化だけでなく、ダブルブッキングの防止やリピート率アップなど多くのメリットがあります。

しかし、市場にはさまざまな予約エンジンが存在し、どれを選ぶべきか迷ってしまいますよね。そこでこの記事では予約エンジンの選び方を分かりやすく解説します。自社ホームページに合う予約エンジンをぜひ探してみてください。

自社システムや予約サイトと連携できますか？

予約エンジンを選ぶ際には、自社ホームページだけではなく、すでに利用しているシステムとの連携が可能かどうかを確認しましょう。たとえば「じゃらん」や「楽天トラベル」などの人気宿泊予約サイトや、「手間いらず」「ねっぱん！」などのサイトコントローラーとの互換性はあるでしょうか？

連携機能を持つ予約エンジンを導入すれば予約情報の一元管理が実現します。従業員の日々の作業負担が大幅に軽減され、さらにミスやダブルブッキングのリスクも低下するでしょう。

ホテル・旅館の規模に合いますか？

予約エンジンは機能が充実するほどコストも高くなる傾向にあります。自社の規模に合わせたシステムを選ばないと、余計なコストがかかってしまいます。

例えば、複数の系列施設を運営する大規模ホテルでは、予約管理のために多機能かつ高度な連携が可能なシステムが求められます。一方、家族経営の小規模旅館では基本的な予約管理ができれば十分かもしれません。

自社に必要な機能を慎重に選び、導入コスト・維持費のバランスを考慮しましょう。導入事例にて、同じ規模や業態の宿泊施設が載っているかを見てみるのもいいですね。

マーケティング機能を備えていますか？

予約エンジンと一言で言っても、サービスによって機能は大きく異なります。

• 顧客管理
• 会員機能
• オンライン決済、キャッシュレス決済
• ポイント還元、スタンプ特典
• メッセージ配信

例えば、リピーターを増やすためにはメッセージ配信機能が効果的です。限定プランや特別クーポンの提供など顧客への直接的なアプローチが可能となり、安定した集客につながります。

自社の顧客層や抱えている課題を理解し、それに応じたマーケティング機能を持つ予約エンジンを選択しましょう。

システムは使いやすいですか？

ホテルや旅館の予約エンジン選びで重要なのは、従業員と顧客双方にとっての使いやすさです。

従業員にとって操作が複雑だと業務効率は向上せず、かえってミスやエラーの原因となり得ます。また、顧客が予約プロセスをスムーズに進められない場合、途中で離脱してしまう可能性が高くなり、予約完了率が低下するかもしれません。

正式に導入する前にトライアル版を利用して、実際にシステムの使いごこちを確かめてみてください。

多言語対応していますか？

インバウンド観光客の増加に伴い、ホテルや旅館での多言語対応はますます重要になっています。言葉の壁を取り除ければ幅広い国籍の観光客が利用しやすくなり、顧客満足度の向上や新たな市場へのアプローチが可能になります。

予約エンジンの多言語対応は通常オプション料金が必要ですが、サービスによっては自動翻訳機能が備わっていたり、専用の翻訳ページを作成してくれたりします。

対応している言語は、主に英語と中国語です。それ以外にも韓国語やタイ語・ドイツ語・スペイン語など希望の言語がある場合には事前に確認しましょう。

セキュリティ対策は万全ですか？

お客様の個人情報を扱う予約エンジンにおいて、セキュリティは極めて重要です。セキュリティ対策に力を入れているか、以下のポイントをチェックしてみてください。

SSL対応

https化（常時SSL化）されているかを確認しましょう。簡単に言えばURLが「https://」から始まっているかどうかです。ネット上でやり取りされる情報が暗号化され、外部からの不正アクセスやデータの漏洩を防げます。

ISMS認証

ISMS認証を受けているかどうかもチェックしましょう。この認証は、企業が情報セキュリティ管理の基準（「機密性」「完全性」「可用性」の3要素）に従って適切な管理体制を整備していることを示します。

ISMSクラウドセキュリティ認証

クラウドベースの予約エンジンの場合、ISMS認証ではなく、ISMSクラウドセキュリティ認証の有無を確認しましょう。ISMSクラウドセキュリティ認証はクラウドサービスに関する情報セキュリティを適切に管理している組織である、と証明する第三者認証です。

まとめ

ホテルや旅館におけるフロント業務の効率化には、適切な予約エンジンの導入が不可欠です。従業員の業務負担を減らすだけでなく、顧客満足度の向上にもつながります。

自社ホームページに予約システムの導入を検討しているホテル・旅館経営者様は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

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